みつめる

観たもの、考えたこと、あれこれ

190709 ライラックブルー@新宿Fu-

特にイベントがなくても、書くことがあんまりないように思えても、とりあえず毎日ブログを書いてみようと思ったばかりなのにすでに挫折してる。マセキ芸能社の定例ライブ、ライラックブルーに行ってきた。定例ライブそのものは「パンキッシュガーデン」で、人気や実力によってランク分けされたうちのひとつが「ライラックブルー」(上から2番目)ということらしい。

マセキ芸能社 MASEKI GEINOSHA Official Site

全体的にお笑い評論家みたいな文章になってしまったけど、感想を書いてたらそういう感じになってしまっただけので通りすがりのファンの方はフ~ンと流してください。

かが屋以外にネタを見たことがあるコンビはいなかったけれど、それなりに楽しめた。定例ライブということもあって、内輪ネタで会場がドッと沸いてたけど、そこはあんまりついていけなかった。まあお笑い初心者なのでこれはしょうがないな。出演したすべてのコンビがそれぞれに個性的だったけど、ぜんぶ書いてるときりがないので、特に面白かったしゃもじとモグライダーについてちょこっとだけメモ。

しゃもじはありきたりなネタをしっかり笑いにつなげるところに実力とかキャリアの長さを感じたし、オープニングとかネタ披露ではない場での茶々の入れ方や間合いの取り方が自然で心地よかった。なによりそこで話してるトークがちゃんと面白かった(枝野さんのスピーチのあとにコントをやる営業に行ってきた話)。出演コンビがそろうオープニングはそれぞれの「俺がわたしが!」という主張がすごくて面食らってたけど、そのなかでとりたてて目立つわけではないものの、適度な相槌やツッコミを入れつつ、自分たちに与えられたトーク時間のなかではしっかり笑いを取って来るしゃもじはすごかった。こういうスキルってどうやったら身につくんだろう。がっついてはないけど、爪痕はしっかり残す、みたいな感じがとても好印象だった。

モグライダーはフリートークのときの芝さんのツッコミが絶妙だったのに加えて、芝さんともしげさんがふたり並んで漫才するときの、お互いがお互いに対してめちゃくちゃ浮いてるみたいな感じ、水と油、共存はするけど絶対交じり合わなさそうな感じがもうそれだけでめちゃくちゃ面白かった。ふたりがちょっぴり緊張しつつも自然体のままで(あるいは自然体のように見える状態で)いるのに、お互いに強烈な個性を放っているのがビシバシ伝わってくるとでも言えばいいのかな。漫才の最中におそらく素でともしげさんが噛んでたんだけどそれも良いスパイスになっててめっちゃ笑った。漫才のネタそのもの(真実の「お好み」焼きを作りたい)も着眼点が独特で、かつ、ちゃんと面白かったので、もっとネタを見てみたいなと思ったりした。

面白かったかっていうと微妙なラインにいるけど、エル・カブキも印象は強烈だった。良い意味でも悪い意味でも。時事ネタを持ち出すのは面白かったけど、それらがあくまで冷笑的な態度に留まっているように感じられてわたしには合わなかった。面白いっちゃ面白いんだけど、どういう意図でこういうネタをしているのか、っていうところでわたしのかれらに対する印象が180度変わりそう。

肝心のかが屋!善人しか出てこないのにそれぞれのベクトルが異なっているせいで良い結果にならなくて、登場人物がすれ違う様子が切なくも笑える、というかれらのネタの根幹みたいなものが垣間見えるネタだった(とある映画の原作ファンと、その映画を見たばかりのひとの掛け合い)。けどなんかもの足りなかった……!わたしがあまりにもかが屋に期待しすぎてるからかも。それにしても加賀さんの表情筋がすごいのなんの。冒頭の1分ぐらい顔だけで演技してたけど、それでも何が起きたのか分かっちゃうからほんとすごい。もちろん、賀屋さんのセリフや行動に場面構成を見ている人に伝えるためのヒントがちょこちょこ織り込まれているからこそ、あんだけ少ない情報量でも想像して笑えるんだとは思うけど。もの足りなかったとか言いながら結局かが屋ベタ褒めしてしまってる。心底惚れてるな。

来月のコント16本やりますライブも絶対に行きたいな!

おわり